ビッグコミックの増刊号で読んで、気になっていたら数日後にブックオフで1巻だけが100円で売られてて、プチ運命を感じて購入。
東北の小さな美大が舞台で、1話完結をベースに進んでいくストーリーもいいのだけど、絵がいい、特に「光」の描写がきれい。
僕が今まで知っている漫画だと、光を捉えようと思ったら、松本大洋のように、明と暗のコントラストで魅せる、というのが白と黒の漫画の世界では、主流だったように思う。
物質としての光というか、水や空気やガラスにぶつかり、乱反射しながら通り抜けていく、透明感のある光の描写がこんなにきれいな漫画は、あまり僕は見たことがない。
ネットによれば、作者の相澤いくえ自身、美大の出身だそうだが、そういう、光を描くということに、もともと関心があったんじゃないかと、勝手に想像している。
主人公の千葉が専攻しているのもガラスだし。表紙を見ても、「雲の切れ間から差す光」「水たまりに反射する光」「ガラス細工や水滴にきらめく光」が描かれてる。
ストーリーもキャラクターもいい、1巻からわりと内容盛りだくさんな感じ、さっそく既刊の2~4巻もポチった。楽しみ。